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■「ドラえもん」「パーマン」「エスパー魔美」「キテレツ大百科」「オバQ」.....ご存知、昭和40年代以降に生まれたすべての子供たちを夢中にさせた大漫画家・藤子不二雄。このサイトでも度々話題にのぼっています。昨年になって、やっと初めての本格的な批評本「藤子不二雄論〜FとAの方程式〜(河出書房新社刊)」が出版され、「リラックス」などのサブカル雑誌でも取り上げられるようになりました。今回はその中でも「F」先生である“白い”藤子不二雄、藤本弘先生にスポットを当てて、お送りします。
■「藤子不二雄」といえば、誰もが幼少の頃を思い出して、懐しむ存在なのですが、大抵の人が小学校の高学年あたりで「藤子」離れをしてしまいます。それはなぜか?今でこそ、F先生のSF短編などの大人を感じさせる作品がコンビニとかで買える時代になりましたが、1970年代〜1980年初頭までその大傑作のSF短編シリーズは小学館のゴールデンコミックスというものでしか読めませんでした。しかも、その単行本の表紙は内容を思わせない、子供にはちょっと恐ろしいもので(左図参照)、大きな本屋でさえ、発売日に2〜3册入ればよい方でした。 ■そのせいもあり、代表作の「ドラえもん」「パーマン」などは小学校の高学年ぐらいになると気恥ずかしくもなり、もっと刺激の強いドラマチックな「キャプテン翼」や「キン肉マン」などに夢中になっていき、「あ〜、ドラえもんね。昔好きだったよ」という状態になっていくのです。(このことについて、F先生自身も短編「タイムマシンを作ろう」の冒頭で主人公に語らせています) ■しかし!大人になった今こそ(よりその奥深いテーマに気がつきます)、ぜひ読んで欲しいF作品を「SF短編」編と「長編」編に分けてリスペクトします。今回の「藤子・F・不二雄」特集の前編は、その大傑作SF(F先生によるとSukoshi Fushigi)短編シリーズからピックアップ。本当はすべておすすめしたいのですが、スペースの都合上、今回は特にラストが素晴らしい作品を厳選してご紹介します。まだ未読の方は、ぜひ読んでみてください。目からウロコですよ。 |
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ある日・・・・・・
>>>amazonで購入 1982年 >>> 藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版7(小学館)/異色短編集4(小学館文庫) SF短編は素晴らしい作品が多すぎて、甲乙つけがたいのですが、個人的に最もショックを受けた作品はこれ。小学生の時、これを読み、今だにトラウマになってます。ものすごく淡々とごくありふれた日常の出来事が描かれるのですが、ラスト1ページで大ドンデン返しをくらいます。特にラスト1コマで「え?これで終わり?」と思ったら、少し時間をおいて、自分の中でガビーン!!!! これを読んでも全然内容が分からないかと思いますが、ぜひ実際に読んでいただいて、その衝撃を味わっていただきたいので、内容についてはあえて何も書きません。将来、映画を作れる身分になったら、これをぜひ映画化してみたいです。 |
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劇画・オバQ >>>amazonで購入 1973年 >>> 藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版1(小学館)/異色短編集1(小学館文庫) オバケのQ太郎、もうひとつの最終回。15年ぶりにQちゃんが人間の世界に帰ってきます。そこで大人になった正ちゃんたちと再会するのですが.....。マンガの世界だった少年時代の想い出を大人になった現実の世界で描かれます。ラストの1コマの切なさといったら......悲しすぎます。これを初めて読んだのが小学生の時、まさに「大人になんかなりたくない!」と強く思ったのを覚えています、しかし僕も大人になってしまいました.....。大人になってしまった今、読み返すとさらに強烈に迫ってくる人生のテーマがあります。 |
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老年期の終わり >>>amazonで購入
1978年 >>> 藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版4(小学館)/SF短編集1(中央公論社) アーサー・C・クラークのSF小説「幼年期の終わり」から引用したタイトルで、このSF短編シリーズには渋谷系のように元ネタが多く存在します(内容は全然違います)。猿の惑星のごとく、地球から旅立った若者がある惑星に着くのですが、その惑星がまさにレトロフューチャーな世界。今まさに終焉の時を迎えようとする未来世界が妙にリアルです。 この作品もラストが最高にイイ! 暗い終わり方が多いSF短編ですが、この作品には「希望」というか、「未来」が感じられます。ラストの1コマは絵画のよう。 |
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ノスタル爺 >>>amazonで購入 1974年 >>> 藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版2(小学館)/異色短編集2(小学館文庫) SF短編は過去にフラッシュバックする作品がたくさんあるのですが、その中でも特に泣ける作品。青春を戦時中に過ごした中年の主人公がふとしたことで、少年時代の故郷に舞い戻ります。そこでは、少年時代の記憶と今の自分が重なり......。とにかく、すべての記憶が一致したラストの展開で胸をうたれます。少年時代の主人公がラストにこう言います。「泣くなよ。お化けが出たら、おれが守ってやるよ。だから泣くなよ。里ちゃん。」それを聞く大人になった主人公......。ラストの1コマに胸が熱くなります。初めて読む方は号泣間違いなしです。 |
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未来の想い出 1991年 >>> ビックコミックススペシャル(小学館)※絶版 自分が過去の自分に戻る。しかも、未来の記憶を持ったまま......。ケン・グリムウッドの名作小説「リプレイ」(新潮文庫)に通 じるものがあります。特筆すべきはこの主人公が明らかにF先生本人というところ。A先生による「まんが道」で舞台となった<ときわ荘>も出て来ます。その中で語られるエピソードが実話なのかどうかというところも気になったり、藤子・F・不二雄の晩年の本心が語られているような気がします。とても面 白いのですが、この作品は現在のところ絶版。まだ、相場としては定価ぐらいで買えるので、興味ある方はぜひ。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が好きな人は絶対イケます。この作品は92年に映画化もされています。 |
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